『悠久のエジプト・ナイル川紀行』 第(1)2日目①
少し遅めの我が家の夏休みがやってきました。
今年は、長年の希望だったエジプトに、いよいよ行くことにしました。
治安の悪化もあり、これまで何回もあきらめてきましたが、少し良くなっているとのことで思い切って決断しました。
行き先が行き先だけに、今回は完全なツアー旅行を選びました。
まずはナイル川をクルーズ船で巡り、最後にカイロ周辺を訪れるという5泊8日(+機内2泊)の行程です。我が家にとっては、初のクルーズ旅行でもあります。これは楽しみです。
成田からカイロへは、エジプト航空の直行便が運航されています。
片道14時間の超ロングフライトになります。しかもエジプト航空では宗教上の理由でお酒が出ないとのこと。持ち込みはOKとのことだったので、出国後の免税店で日本酒を購入しました。
ところが離陸後に添乗員さんから説明されたのですが、「突然持ち込みも不可になった」とのことです。といっても既に持ち込んでしまっているので、始終ドキドキしっぱなしでした。
(入国検査前のごみ箱で、あえなくお別れしました。日本酒さんごめんなさい…)
健全なフライトは無事に終了し、そのままカイロからルクソール行きの国内便に乗り換えます。
窓から見下ろすと、砂漠の中に街が築かれている様子がよく分かります。

長い旅を終えて、よやくルクソール空港に到着しました。
前評判はそれほど良くなかったエジプト航空ですが、荷物も含めてなんとか無事に到着できました。

ルクソールは、昔の名前はテーベといい、上エジプトの中心地です。
中王国、新大国時代の首都で、エジプトでは宗教上もっとも重要な都市と言われています。

休む間もなく観光バスに乗り込みます。
添乗員さん、現地のガイドさんの他にも、精悍な感じの方が一人乗っています。実は、この人は警察官です。現在エジプトではツーリスト・ポリスの方が同行して、安全確認や警護を行ってくれるのです。とても頼もしいです!
そしてバスはナイル川に架かる橋を渡ります。
子供の頃に教科書で読んだナイル川を、実際に渡っているかと思うと感慨深いです。

そして、最初の訪問地『王家の谷』に到着しました。
ナイル川の西岸の山のふもとに、新王国時代のファラオや貴族たちが眠る場所です。
セキュリティチェックを終えてゲートの中に入ると、トラムが待っています。
すでに灼熱の太陽で参っていたので、これは助かります。

谷の内部にやってきました。
「アル・クルン」と呼ばれるピラミッド型の山のふもとに、60基以上もの王家の墓が発見されています。雨の降らないエジプトなので当たり前ですが、あまりにも晴れ渡った空です。
ここでうれしい誤算がありました。
王家の谷や各遺跡の写真撮影には、それぞれ2,000円(300エジプトポンド)程度が必要とのことだったのですが、ほんの数日前にスマホで撮影するのは無料になったそうです。
我が家の安いデジカメなんかよりは、最新のiPhoneのほうが遥かに高性能なのですが、この不思議なルールのおかげでずいぶんと助かりました。(さっきの日本酒の元が取れました!)

さっそく、そしていきなり『ツタンカーメン王の墓』に入場します。
これまで本やテレビで何度も見てきた場所に、ついにやってきました。
まずは、ファラオの墓としては極めて短いスロープを下っていきます。

通路を抜けて、左手にふと目をやるとガラスケースがありました。
なんと、ツタンカーメンのミイラです!
唐突の登場に少し戸惑いました。あまりにも自然に置いてありました。3,000年以上も前のものとは思われない状態のよさです。
あれだけ豪華な黄金に包まれていたのに、今では質素な姿なのが、少し気の毒でもあります。

奥には埋葬室がありました。
今でも鮮やかで美しい壁画と、大きな石棺が残されています。

こちらの壁面には、冥界の王である「オシリス神」やツタンカーメン自身が描かれています。
黄金の財宝は、カイロの博物館に移設されていてありませんが、壁画だけでも一見の価値ありです。

こちらは、ヒヒの絵のようです。
知恵の神様「トト神」を、トキと一緒に表す動物なのだそうです。

ツタンカーメンだけでも大満足なのですが、王家の谷の見学はまだまだ続きます。
周囲にある入口は、すべて王様のお墓。すごいことになっています。

二番目に訪れるのは、「ラムセス3世」の墓です。
古代エジプトで大きな権威を持った、最後のファラオと言われているそうです。

権威ある王様だけあってか、先ほどのツタンカーメンの墓と比べるとかなり大きいです。
通路も長く、天井と左右の壁には豪華な装飾が残されています。

ハヤブサの形をした「ホルス神」や、さきほどのオシリス神をはじめとした数々の神様の像が刻まれています。
どの壁画もとても美しく、保存状態も極めて良好で、これぞファラオのお墓といった感じがします。
ちなみの、このファラオは喉を切られて暗殺されたのだそうで、ミイラにも大きな傷が残っていたことから判明したようです。

次は、「ラムセス9世」のお墓に入場します。
あまり有名なファラオではなさそうですが、王権の衰退に歯止めを掛けた王様だったようです。

こちらのお墓も、なかなか豪華です。
やはり長い通路の奥に、玄室があり壁や天井にはきれいな壁画が残されています。

最後にもう一か所だけ、入場することができました。
今度は、「ラムセス4世」です。

名前の通り、さきほどのラムセス3世の王子で、次のファラオです。
父を暗殺した勢力を捕らえて一掃したのだそうです。

カラフルな色彩がが残るこのお墓には、ひときわ大きくて立派な石棺も残されています。
この石棺は、王家の谷の中でも最大なのだそうです。

ようやく最初の訪問地、王家の谷の見学を終えました。
念願の場所だっただけあって、早くも満足です。
次は休憩を兼ねて、アラバスター屋さんに立ち寄りました。
上手な日本語による作業説明の後に、販売会が始まりました。我が家は眺めるだけにしました。

まだまだ初日(旅の二日目)の観光は続きます。
休憩の後は、今度は「ハトシェプスト女王葬祭殿」に向かいます。
これから、長ーい旅行記になりそうです!!
~つづく~
今年は、長年の希望だったエジプトに、いよいよ行くことにしました。
治安の悪化もあり、これまで何回もあきらめてきましたが、少し良くなっているとのことで思い切って決断しました。
行き先が行き先だけに、今回は完全なツアー旅行を選びました。
まずはナイル川をクルーズ船で巡り、最後にカイロ周辺を訪れるという5泊8日(+機内2泊)の行程です。我が家にとっては、初のクルーズ旅行でもあります。これは楽しみです。
成田からカイロへは、エジプト航空の直行便が運航されています。
片道14時間の超ロングフライトになります。しかもエジプト航空では宗教上の理由でお酒が出ないとのこと。持ち込みはOKとのことだったので、出国後の免税店で日本酒を購入しました。
ところが離陸後に添乗員さんから説明されたのですが、「突然持ち込みも不可になった」とのことです。といっても既に持ち込んでしまっているので、始終ドキドキしっぱなしでした。
(入国検査前のごみ箱で、あえなくお別れしました。日本酒さんごめんなさい…)
健全なフライトは無事に終了し、そのままカイロからルクソール行きの国内便に乗り換えます。
窓から見下ろすと、砂漠の中に街が築かれている様子がよく分かります。

長い旅を終えて、よやくルクソール空港に到着しました。
前評判はそれほど良くなかったエジプト航空ですが、荷物も含めてなんとか無事に到着できました。

ルクソールは、昔の名前はテーベといい、上エジプトの中心地です。
中王国、新大国時代の首都で、エジプトでは宗教上もっとも重要な都市と言われています。

休む間もなく観光バスに乗り込みます。
添乗員さん、現地のガイドさんの他にも、精悍な感じの方が一人乗っています。実は、この人は警察官です。現在エジプトではツーリスト・ポリスの方が同行して、安全確認や警護を行ってくれるのです。とても頼もしいです!
そしてバスはナイル川に架かる橋を渡ります。
子供の頃に教科書で読んだナイル川を、実際に渡っているかと思うと感慨深いです。

そして、最初の訪問地『王家の谷』に到着しました。
ナイル川の西岸の山のふもとに、新王国時代のファラオや貴族たちが眠る場所です。
セキュリティチェックを終えてゲートの中に入ると、トラムが待っています。
すでに灼熱の太陽で参っていたので、これは助かります。

谷の内部にやってきました。
「アル・クルン」と呼ばれるピラミッド型の山のふもとに、60基以上もの王家の墓が発見されています。雨の降らないエジプトなので当たり前ですが、あまりにも晴れ渡った空です。
ここでうれしい誤算がありました。
王家の谷や各遺跡の写真撮影には、それぞれ2,000円(300エジプトポンド)程度が必要とのことだったのですが、ほんの数日前にスマホで撮影するのは無料になったそうです。
我が家の安いデジカメなんかよりは、最新のiPhoneのほうが遥かに高性能なのですが、この不思議なルールのおかげでずいぶんと助かりました。(さっきの日本酒の元が取れました!)

さっそく、そしていきなり『ツタンカーメン王の墓』に入場します。
これまで本やテレビで何度も見てきた場所に、ついにやってきました。
まずは、ファラオの墓としては極めて短いスロープを下っていきます。

通路を抜けて、左手にふと目をやるとガラスケースがありました。
なんと、ツタンカーメンのミイラです!
唐突の登場に少し戸惑いました。あまりにも自然に置いてありました。3,000年以上も前のものとは思われない状態のよさです。
あれだけ豪華な黄金に包まれていたのに、今では質素な姿なのが、少し気の毒でもあります。

奥には埋葬室がありました。
今でも鮮やかで美しい壁画と、大きな石棺が残されています。

こちらの壁面には、冥界の王である「オシリス神」やツタンカーメン自身が描かれています。
黄金の財宝は、カイロの博物館に移設されていてありませんが、壁画だけでも一見の価値ありです。

こちらは、ヒヒの絵のようです。
知恵の神様「トト神」を、トキと一緒に表す動物なのだそうです。

ツタンカーメンだけでも大満足なのですが、王家の谷の見学はまだまだ続きます。
周囲にある入口は、すべて王様のお墓。すごいことになっています。

二番目に訪れるのは、「ラムセス3世」の墓です。
古代エジプトで大きな権威を持った、最後のファラオと言われているそうです。

権威ある王様だけあってか、先ほどのツタンカーメンの墓と比べるとかなり大きいです。
通路も長く、天井と左右の壁には豪華な装飾が残されています。

ハヤブサの形をした「ホルス神」や、さきほどのオシリス神をはじめとした数々の神様の像が刻まれています。
どの壁画もとても美しく、保存状態も極めて良好で、これぞファラオのお墓といった感じがします。
ちなみの、このファラオは喉を切られて暗殺されたのだそうで、ミイラにも大きな傷が残っていたことから判明したようです。

次は、「ラムセス9世」のお墓に入場します。
あまり有名なファラオではなさそうですが、王権の衰退に歯止めを掛けた王様だったようです。

こちらのお墓も、なかなか豪華です。
やはり長い通路の奥に、玄室があり壁や天井にはきれいな壁画が残されています。

最後にもう一か所だけ、入場することができました。
今度は、「ラムセス4世」です。

名前の通り、さきほどのラムセス3世の王子で、次のファラオです。
父を暗殺した勢力を捕らえて一掃したのだそうです。

カラフルな色彩がが残るこのお墓には、ひときわ大きくて立派な石棺も残されています。
この石棺は、王家の谷の中でも最大なのだそうです。

ようやく最初の訪問地、王家の谷の見学を終えました。
念願の場所だっただけあって、早くも満足です。
次は休憩を兼ねて、アラバスター屋さんに立ち寄りました。
上手な日本語による作業説明の後に、販売会が始まりました。我が家は眺めるだけにしました。

まだまだ初日(旅の二日目)の観光は続きます。
休憩の後は、今度は「ハトシェプスト女王葬祭殿」に向かいます。
これから、長ーい旅行記になりそうです!!
~つづく~