『春のカンボジア 遺跡巡りの旅』 第4日目(最終日)①
春のカンボジア遺跡巡りの旅も、いよいよ最終日です。
といっても夜行便での帰国なので、観光のラストスパートの一日です。
朝食のテラスには、今日もホテルのアイドル猫が挨拶回りです。
元気で育ってね!またいつか会えるかな?

朝食を済ませると、さっそく出発です。今日は午前中の内に二つの遺跡を訪れます。
中心街から車で一時間ほど離れた場所が最初の遺跡です。
まずは、『バンテアイ・スレイ』に到着しました。

こちらは10世紀後半に建造されたヒンズー教の寺院です。アンコール・ワットからもかなり離れた辺境にあるため、1914年まで発見されなかった遺跡です。
お堀に囲まれた中心部は、割とこじんまりとしています。

今回の旅では、あまり花を見かけることはありませんでしたが、こちらにはきれいな蓮の花が咲き誇っています。
少し殺風景な遺跡の風景に、いろどりを添えてくれています。

このバンテアイ・スレイ、これまで訪れた遺跡とは色が違っています。灰色だったアンコールワット等とは異なり、赤い石でできています。
これは、紅色の砂岩やラテライトという赤い土壌から造られているからなのだそうです。

この遺跡の最大の特徴は、このようは精巧な彫刻が施されていることです。
いずれの遺跡も彫刻が素晴らしかったのですが、石材の性質もあるのでしょうか、ここバンテアイ・スレイの彫刻が一番彫りが深くて立体感があるように感じました。

バンテアイ・スレイというのは、「女の砦」という意味なのだそうです。その名前の由来となったのが壁面を飾る数多くのデヴァター(女神像)です。
これらのデヴァターは『東洋のモナリザ』と呼ばれて親しまれています。

これらの美しいデヴァターに魅了されたフランス人作家のアンドレ・マルローが、1924年に盗み出そうとして逮捕されたという事件があったそうです。
その後、彼はその体験を小説にして発表したため、このモナリザが世界的に有名になりました。
泥棒は良くないですが、そんな気にさせてしまうのも納得の美しさです。

とうとうこの旅で最後の遺跡にやってきました。
アンコール・トムの近くにある、『タ・プローム』です。

ここタ・プロームはアンコール遺跡群の中でも、もっとも神秘的な景観をもっています。
このように成長したガジュマルの木が、まさに遺跡を飲み込もうとしています。

12世紀末に建造された、もともとは仏教の寺院です。
伸びていくガジュマルの幹の間からは、デヴァターの顔が覗いています。以前訪れたタイのアユタヤの仏像と同じような不思議なお姿です。

そして、この遺跡は映画「トゥームレイダー」のロケ地になったということでも有名です。
映画を観た時には、よくできたセットだなぁと思ったものですが、実在の遺跡だったとは最近まで知りませんでした。
ちょうど映画に登場しているこの木は、「トゥームレイダー・ツリー」と呼ばれているそうです。

こちらの、ひときわ力強く生えている木も有名なようです。
岩肌を滑り落ちる滝のように見えることから、「ウォーターフォール・ツリー」と呼ばれています。

伸び続けるガジュマルの木が遺跡を破壊しているとも言われており、このままにすべきか伐るべきかと、様々な議論が起こっているそうです。
どんな文明も、いつかは自然に帰っていく事を思えば、このまま少しずつ変わっていく姿を見せ続けるのもいいのではないかと思います。

ここまで、シェムリアップに残された様々な遺跡を見学してきましたが、想像していたよりもずっと素晴らしいものでした。
前から来たがっていた主人も、とても満足している様子です。
この後はランチに向かい、最後の街歩きを楽しみたいと思います。
~つづく~
といっても夜行便での帰国なので、観光のラストスパートの一日です。
朝食のテラスには、今日もホテルのアイドル猫が挨拶回りです。
元気で育ってね!またいつか会えるかな?

朝食を済ませると、さっそく出発です。今日は午前中の内に二つの遺跡を訪れます。
中心街から車で一時間ほど離れた場所が最初の遺跡です。
まずは、『バンテアイ・スレイ』に到着しました。

こちらは10世紀後半に建造されたヒンズー教の寺院です。アンコール・ワットからもかなり離れた辺境にあるため、1914年まで発見されなかった遺跡です。
お堀に囲まれた中心部は、割とこじんまりとしています。

今回の旅では、あまり花を見かけることはありませんでしたが、こちらにはきれいな蓮の花が咲き誇っています。
少し殺風景な遺跡の風景に、いろどりを添えてくれています。

このバンテアイ・スレイ、これまで訪れた遺跡とは色が違っています。灰色だったアンコールワット等とは異なり、赤い石でできています。
これは、紅色の砂岩やラテライトという赤い土壌から造られているからなのだそうです。

この遺跡の最大の特徴は、このようは精巧な彫刻が施されていることです。
いずれの遺跡も彫刻が素晴らしかったのですが、石材の性質もあるのでしょうか、ここバンテアイ・スレイの彫刻が一番彫りが深くて立体感があるように感じました。

バンテアイ・スレイというのは、「女の砦」という意味なのだそうです。その名前の由来となったのが壁面を飾る数多くのデヴァター(女神像)です。
これらのデヴァターは『東洋のモナリザ』と呼ばれて親しまれています。

これらの美しいデヴァターに魅了されたフランス人作家のアンドレ・マルローが、1924年に盗み出そうとして逮捕されたという事件があったそうです。
その後、彼はその体験を小説にして発表したため、このモナリザが世界的に有名になりました。
泥棒は良くないですが、そんな気にさせてしまうのも納得の美しさです。

とうとうこの旅で最後の遺跡にやってきました。
アンコール・トムの近くにある、『タ・プローム』です。

ここタ・プロームはアンコール遺跡群の中でも、もっとも神秘的な景観をもっています。
このように成長したガジュマルの木が、まさに遺跡を飲み込もうとしています。

12世紀末に建造された、もともとは仏教の寺院です。
伸びていくガジュマルの幹の間からは、デヴァターの顔が覗いています。以前訪れたタイのアユタヤの仏像と同じような不思議なお姿です。

そして、この遺跡は映画「トゥームレイダー」のロケ地になったということでも有名です。
映画を観た時には、よくできたセットだなぁと思ったものですが、実在の遺跡だったとは最近まで知りませんでした。
ちょうど映画に登場しているこの木は、「トゥームレイダー・ツリー」と呼ばれているそうです。

こちらの、ひときわ力強く生えている木も有名なようです。
岩肌を滑り落ちる滝のように見えることから、「ウォーターフォール・ツリー」と呼ばれています。

伸び続けるガジュマルの木が遺跡を破壊しているとも言われており、このままにすべきか伐るべきかと、様々な議論が起こっているそうです。
どんな文明も、いつかは自然に帰っていく事を思えば、このまま少しずつ変わっていく姿を見せ続けるのもいいのではないかと思います。

ここまで、シェムリアップに残された様々な遺跡を見学してきましたが、想像していたよりもずっと素晴らしいものでした。
前から来たがっていた主人も、とても満足している様子です。
この後はランチに向かい、最後の街歩きを楽しみたいと思います。
~つづく~