旅の思い出 『スペイン・ポルトガルの旅』 ポルトガル編②

スペイン・ポルトガルの旅も今回が最終回です。
当時はデジカメのカードを1枚しか持っていなかったので、旅の終わりが近づくにつれて節約モードになり写真が減ってきました。

さて、今日はいよいよユーラシア大陸の最西端『ロカ岬』を目指します。
リスボンから電車で、まずはカスカイスという町に向かいます。途中の車窓から昨日訪れたジェロニモス修道院やベレンの塔を眺めることが出来ました。カスカイスからはバスに乗り換えます。ところが、これが普通の路線バスだっだのには少し驚きました。

北緯38度47分、西経9度30分。
いよいよ最西端の地に到着です!!

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ここには、ポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスの詩を刻んだ石碑が立っています。
「ここに地終わり、海始まる」

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はるか極東の日本から、とうとう西の地の果てまでやってきました。
立ち上がる断崖絶壁と、白い波濤がとてもきれいです。

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こんなのところに、きれいな黄色い花が咲いています。
花の名前は分かりませんが、ともすれば殺風景となりがちな景色に彩を添えていました。

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心おきなく海を眺めた後は、併設されているカフェで一休みします。
コーヒーを飲む主人を尻目に、私はひとりビールで乾杯しました!!

休憩の後は、ロカ岬を後にして、世界遺産の町『シントラ』に向かいました。

こちらは、『王宮』です。
尖った角のような2本の煙突が特徴的な、ポルトガル国王の夏の離宮です。

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こちらは、『ペーナ宮殿』です。
山の頂上に、まるでおとぎ話に出てくるようなカラフルなお城です。

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飾り窓には悪魔?のような彫刻が施されていました。日本でいう魔除けのような意味があるのでしょうか?

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宮殿の中も見学しましたが、ややこじんまりとはしていますがとても上品な空間でした。

宮殿から見下ろしたところに『ムーアの城跡』が見えました。
まるで万里の長城のような城壁が、山の上に築かれていました。

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さて、そろそろ山を降りて駅に向かわなければなりません。ちょうど駅に向かう最終バスに乗ることになりそうです。隣には日本人の若い青年がひとりでバスを待っていました。ところが待ってもなかなかバスがやってきません。そうこうしているうちに、車に乗ったポルトガル人の女性から「駅まで乗っていかないか?」と声を掛けられました。

私達はバスのチケットを買っていたので、最終バスを待つことにしたのですが、その青年はひとりで乗っていきました。その数分後にはバスが来ましたので、すぐに駅に着くことができました。ところが、駅にはその青年はいませんでした。いったい、彼はどうなってしまったのでしょうか・・・?

シントラ駅からはリスボンまで直通で帰ってきました。ホテルに戻ってワインをゆっくりと楽しみました。

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翌日になりました。とうとうこの旅の最終日です。
最後の観光地、『エヴォラ』に向かいます。

旧市街は「エヴォラ歴史地区」の名で世界遺産に登録された歴史ある街です。ローマ帝国時代から栄え、ルネサンスの時代には、大学もおかれた学芸の都でもあります。

街の中心には、ローマ時代に建造された『ディアナ神殿』があります。
さすがに柱と梁くらいしか残っていませんが、ローマの『フォロ・ロマーノ』を思わせる美しさです。

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近くには、『エヴォラ大聖堂』がありました。
こちらも由緒正しい教会で、かつて伊東マンショらの『天正遣欧少年使節』が立ち寄ったこともあるそうです。

教会の中には、彼らが演奏したというパイプオルガンが残されているそうです。

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この他にもローマ時代の水道橋や美味しいランチも楽しんだのですが、いよいよメモリー不足で写真が残っていません。残念です。

そして、リスボンに戻り最後の観光を楽しみました。
「7つの丘の町」といわれるリスボン名物の『ケーブルカー』に乗りました!!

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これで、スペイン・ポルトガル旅行も終了です。両国ともに大航海時代の名残か、立派な建造物がありました。また、人々がその時代を誇らしく思っているのが素晴らしいことだと思いました。

今は、ユーロがずいぶん安くなっているので、今年の夏はまたまたヨーロッパ旅行もいいかな?と考えています。
どこに行けるかは分かりませんが、今から夏休みが楽しみです!!

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ジャンル : 旅行

旅の思い出 『スペイン・ポルトガルの旅』 ポルトガル編①

ワールドカップの熱闘、スペインVSポルトガルを見ているうちに思い出しました。
スペイン・ポルトガル旅行の続きを書かなければなりません。

マドリッドからの夜行列車は早朝にポルトガルのリスボン駅に到着しました。これならまる一日を観光に使えます。
お隣の国ではありますが、スペインと比べるとポルトガルはなんとなく落ち着いた雰囲気です。

まずは、本日から宿泊する『ホリデイ・イン リスボン コンチネンタル』に行って、荷物を預けることにします。
ところが嬉しいことに、まだ朝だというのにチェックインをさせてくれました。これには助かりました。

部屋も広くてきれいで、申し分ありません。しばらく休憩してからリスボン観光に出発です。
市内の路面電車やバスに乗り放題になるフリーパスを購入しました。まずはベレン地区を目指します。

路面電車に乗って到着しました。世界遺産の『ジェロニモス修道院』です。
マヌエル様式の最高傑作ともいわれ、大航海時代の富をつぎ込んで建築された修道院です。

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内部は荘厳な雰囲気です。2階から礼拝堂を見下ろすこの位置がもっとも見事だそうです。

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先ほどとは逆に礼拝堂から見上げてみました。天井が高く広々とした空間が広がっています。
こちらには、喜望峰を越えてインド航路を発見したヴァスコ・ダ・ガマと詩人ルイス・デ・カモンイスの棺が安置されているそうです。

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ステンドガラスから柔らかく差し込む日光がとてもきれいでした。

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中庭に出てみました。観光客の姿もほとんどなく、本当にゆったりと時間が流れています。

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私達も、しばし時間を忘れてたたずみました・・・

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さて、お次は歩いてテージョ川沿いに出てみます。
こちらには、ポルトガル旅行のパンフレット等でおなじみの『発見のモニュメント』がありました。

その名の通り、ポルトガル栄光の大航海時代の記念碑で、先頭のエンリケ航海王子をはじめとして、約30人の像が設置されています。先ほどのヴァスコ・ダ・ガマやカモンイスをはじめ、バルトロメウ・ディアスやフランシスコ・ザビエルといった歴史の授業で習った有名人がたくさんでした。

時代と国を超えてミーハー気分を味わいました。

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さらにテージョ川沿いを歩いて、次の世界遺産に到着しました。『ベレンの塔』です。
16世紀に建設された船の出入りを監視する目的の要塞です。建築様式はジェロニモス修道院と同じマヌエル様式です。

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間近で見ると、とても要塞とは思えないほど豪華な造りです。当時のポルトガルの国力がうかがわれます。
この塔は、一方では政治犯を収容する水牢としても使われていたそうです。ポルトガルの光と影の象徴ですね。

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ベレン地区の観光を終えて、再び路面電車でリスボン市街地に戻ってきました。こちらに一風変わった建物がありました。

『サンタ・ジュスタのエレベーター』です。
これに乗って後方の丘の上に上ることができます。フリーパスが使えるようなので乗ってみることにしました。

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上からの眺めです。あまりの景色の良さに驚きました!!
きれいな茶色の屋根の彼方には、まるで海のようなテージョ川の河口が広がっています。左手の高台には『カテドラル』も見えています。

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正面にはリスボン最古の建造物、『サン・ジョルジェ城』が見えます。

城郭内から見下ろすリスボンの町並みと夕陽が美しいそうです。ちょうど夕方になってきましたので、これから見に行くことにします。

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再び路面電車にのって、さきほど遠くに見えたカテドラルの脇を登って城跡に辿り着きました。入場料を払って城壁のところに急ぎました。

絶景です!!

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日本を離れてユーラシア大陸最西端の国まではるばるやってきて、西に沈んでいく夕陽を眺めています。
とても感慨深いですね。

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完全に日が落ちて、真っ暗になるまでリスボンの町を眺めていました・・・



ポルトガルの初日はとてもいい一日になりました。
明日は、本当のユーラシア大陸の最西端、『ロカ岬』を目指します!!


つづく

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ジャンル : 旅行

旅の思い出 『スペイン・ポルトガルの旅』 スペイン編③

スペインの旅その3、最終回です。
今日は午前中にセビリア観光を行い、その後マドリッドに戻ります。

ホテルをチェックアウトして、まずは『スペイン広場』に向かいました。(写真がありません!)
そして世界遺産の『セビリア大聖堂』に向かいます。

大聖堂に近づくと、高さ98mの『ヒラルダの塔』がお出迎えです。
以前に建てられていたモスクのミナレットを使い、その上にブロンズの女神像を増設しているそうです。

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こちらが大聖堂です。スペインで最大、世界でも3番目の大きさを誇っています。
1519年に完成していますが、なんと完成までの約100年を要しています!!

当時のセビリア議会では「後世の人がみて、正気の沙汰ではないと思われる大聖堂を造る」と満場一致で決まったそうです。

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いよいよ内部に入ってみます。
まずは窓の巨大なステンドグラスです。とても幻想的な雰囲気を醸し出しています。

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そして圧巻はこれです。
この黄金の祭壇は、世界で最大級の高さ20m、幅13mだそうです。

大きいだけでなく、極めて精巧に造り込まれています。いったい、いくらの価値があるのでしょうか!?

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こちらは、かの有名な『コロンブスの墓』です。
新大陸を発見した英雄にふさわしく、彼の棺を担いでいるのはスペインの四人の王様だそうです。

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次は『ヒラルダの塔』に登ってみました。
この塔はかつてはロバで登っていたそうで、内部は階段ではなく螺旋のスロープになっています。

息を切らせててっぺんに着きました。目の前に素晴らしい眺望が開けました。
手前に見えているのが大聖堂で、その先にあるのが、これから訪れるもうひとつの世界遺産の『アルカサル』です。

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『アルカサル』にやってきました。

アルカサルはアラビア語で「宮殿」を意味します。8世紀に城塞を兼ねた王宮として、イスラム教徒の手で作られました。セビリアがキリスト教徒に奪回されてからは、歴代の王たちにより繰り返し改築が行われたそうです。

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こちらは、『大使の間』の天井です。アルハンブラ宮殿とはまた違った雰囲気ですが、やはりとても素晴らしいです。

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回廊の円柱もやはりアラビア様式です。
細かい文様は、いつまで眺めていても飽きることがありません。

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名残惜しいのですが、これからマドリッドに戻ります。
本当に、今回の旅は今までの中でもダントツの弾丸ツアーです。

セビリア駅からは、スペイン鉄道が誇るスペイン版の新幹線、『AVE』に乗ります!!
時間に正確なのが売りで、乗り心地もよく、日本の新幹線にも引けを取りません。

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2時間半ほどで、今回の旅の出発点、マドリッドのアトーチャ駅に戻ってきました。
この後は、マドリッドの美術館めぐりを行います。

最初は、ピカソの『ゲルニカ』を見ようと思い、『ソフィア王妃芸術センター』に向かいました。
ところが、困ったことに改修工事中で閉館でした。残念です・・・

次に、こちらも有名な『プラド美術館』に向かいました。
ここは、15世紀以来の歴代のスペイン王家のコレクションを展示する美術館です。

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この美術館は、とにかく広いです。
有名なゴヤやエルグレコの絵を眺めて歩きましたが、クタクタになってしまいました。

これで、今回の旅のスペイン編は終了なのですが、もうひとつ大きなイベントがあるのです。
それは、スペイン~ポルトガル間を結ぶ、寝台特急の旅です!!

思えば、セビリアから新幹線でマドリッドに戻り、そこからポルトガルのリスボンに寝台特急で移動するなんて、当時は随分な贅沢をしたものです。

寝台車は個室で、各部屋にトイレとシャワーが付いています。食事は食堂車でのディナーと朝食もセットでした。
ディナーでワインを頂いたので、あっという間に眠りに落ちてしまったため、寝台車の旅をあまり満喫できませんでした。

そして、翌朝にはポルトガルの首都、リスボンに到着しました。

つづく


※写真をほとんど撮っていませんので、この列車を紹介しているHPのリンクを載せておきます。
国際夜行列車『ルシタニア』の紹介HP(地球の歩き方)

『プラド美術館』のHP

テーマ : 海外旅行記
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プロフィール

ふとかつ

Author:ふとかつ
平凡な日々を記録してして自分の変化を再発見したいと思いブログをはじめました。

大好きな旅行、お酒、美味しいもの、料理、主人の趣味に付合い始めた自転車でのポタリング、その他なんでも気になることを徒然なるままに書き留きめていきたいと思っています。

※当ブログはリンクフリーです。

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